大通に出るついでに、妻とお茶でも、という流れになった。丸井今井の上のほうにカフェがあるのは知っていたけれど、入ったことはなかった。せっかくだから今日はそこにしよう、ということで丸井今井札幌本店 大通館の7階まで上がる。

目当てだったのはcafé KANON(カフェ カノン)。エレベーターを降りて、ぐるっと売り場の奥のほうに進んでいくと、ふっと空気が落ち着くゾーンに出る。そこに入口があった。

百貨店の上にある喫茶店、という空気

店内は、最近のおしゃれカフェというより、昔ながらの落ち着いた喫茶店に近い空気だった。深いグリーンの壁、植物模様のテキスタイル、木のテーブル、貫禄のあるソファ。テンションを上げて入る場所というより、肩の力を抜きに来る場所、という感じ。

café KANONの店内。深い色味の壁にモリス調のテキスタイル、木のテーブルとアンティーク調の椅子が並ぶ

窓際に通してもらった席からは、大通の街並みがちょうどいい高さで見下ろせた。7階くらいの目線って、空も入るし建物の屋根も入るし、見ていて飽きない。ガラスの仕切りが少しレトロな感じで、座った時点でもう「ここ、よかった」と妻と顔を見合わせた。

ホットサンドが、想像よりずっとちゃんとした一食

注文したのは2つ。妻はBLTたまごのホットサンド、私はあとで書く季節のパンケーキ。ドリンクは2人ともホットコーヒー。

先に運ばれてきたのがホットサンドで、白いお皿に堂々と乗っていた。

café KANONのBLTたまごのホットサンド。グリルマーク入りのパンに、ベーコンとトマトとレタスとたまごサラダがぎっしり。サラダ添え

カフェのホットサンドというと、軽くつまむ感じのを想像していたんだけれど、これはちゃんと一食だった。パンの厚みがあって、グリルの線がしっかり入っていて、かじると外がカリッと、中はふっくら。中身は、たまごサラダ・ベーコン・トマト・グリーンのレタスがぎゅっと詰まっていて、たまごサラダのまろやかさと、トマトのジューシーさがいい具合に引っ張り合っている。

使っているパンは「おかめや」というベーカリーのもので、バターはよつば、と店内のメニュー説明にあった。バターが効いている部分はちゃんとバターが香って、トーストにしてあるからしつこくはない。妻は半分くらい食べたところで「これ、お昼に食べてもよかったね」と笑っていた。たぶんもう一度来る理由になる。

添えられたサラダの葉っぱもシャキッとしていて、味の濃いホットサンドの合間にちょうど良かった。

酒粕クリームとさくらあんこ、という春の仕掛け

そして、本命のパンケーキ。

café KANONのパンケーキは「北海道産ななつぼし米粉100%」。お米のパンケーキはふわっとして、口の中で軽くほどけていく感じになる。今日頼んだのは季節限定の「酒粕クリームとさくらあんこ」。メニューの説明書きを読むと、長野県・大信州の大吟醸酒粕を使ったクリームに、桜あんこと生クリーム、いちごと白玉、バニラアイスが乗る一皿だった。

café KANONの春の限定パンケーキ。酒粕クリームを絞ったてっぺんに大粒のいちご、桜の塩漬けを思わせる飾り、白玉、横に添えられたバニラアイス

運ばれてきた瞬間、妻が「かわいい」と小さく言った。たしかに、生クリームの絞り方ひとつ取っても丁寧で、いちごが偉そうに頂上に乗っていて、横に添えられたバニラアイスのツヤがいい。春のお祝い、みたいなお皿だなと思った。

食べてみると、酒粕クリーム、思っていたより主張が控えめだった。お酒っぽさはほとんどなくて、米粉のパンケーキとよく馴染む、ふわっと甘い・ほんのり香る、という距離感。さくらあんこは粒が残っていて、甘さは抑え気味。いちごの酸味と、白玉のもちっとした食感が間にいて、全体としては「重くないのにご褒美感はちゃんとある」という、ちょうどいい着地。

個人的には、酒粕の香りが舌の奥のほうにふっと残るのが、地味に好きだった。甘いパンケーキを食べ終わった後に、ふっと和の余韻があるというか。

ホットコーヒーが、最後をすっと締める

このパンケーキ、ホットコーヒーがすごく合う。生クリームと米粉の優しい甘さの後に、コーヒーの少し苦いところが入ると、口の中がきれいに整う。アイスドリンクでも美味しいんだろうけれど、春のまだ少し肌寒い日のホットコーヒー、というのは正解だった気がする。妻も同じことを思ったらしくて、「これ、コーヒーじゃないと締まらないね」と言っていた。

2人で別々のものを頼んで、半分こずつ味見する、というのが我が家の定番なんだけれど、今日は特に当たりの組み合わせだった。ホットサンド=塩・パン・たまごの満足、パンケーキ=甘・米粉・春、と方向が違うので、交互に食べるのが楽しい。

子連れで来れるかな、という目線でも

普段は男の子2人を連れて動いていることが多いので、お店に行くと「次は家族で来られるかな」と勝手に観察してしまう。

café KANONは百貨店の中、落ち着いた大人の空気のお店なので、騒がしくしてしまう年齢の子と一緒に長居するには少し気を使うかも。一方で、パンケーキは見た目のかわいさで子どもに刺さるタイプだし、丸井今井の中なので雨でも雪でも快適。座席もテーブル席中心で、ゆったりめだった。

もう少し2人が落ち着いてきたら、ご褒美ランチみたいな感じで一緒に来てみたい。子どもたちが「百貨店の上のかわいいお店」を覚えるのも、悪くない記憶になりそうな気がする。

次に来たら食べたいもの

メニューを眺めながら、次回のためのメモを取った。

  • チョコバナナとベリーパルフェのパンケーキ。サクサクパイとミックスベリーのパルフェが乗るらしい。重めだが完全に好み。
  • 抹茶プリンティラミスのパンケーキ。プリンが主役、というのが気になる。
  • 米粉のシフォンケーキ。米粉100%の生地のしっとり感、シンプルに食べたい。
  • 焼き立てアップルパイ+バニラアイス。これも次回候補。
  • キーマカレー。お店のロングランメニューだそうで、お昼ごはんとして来るときにこっちかも。

お店のこと(メモ)

店名
café KANON(カフェ カノン)
場所
札幌市中央区南1条西2丁目
丸井今井札幌本店 大通館 7階
アクセス
地下鉄南北線・東西線・東豊線「大通駅」直結
営業時間
11:00〜18:30(L.O. フード17:00 / ドリンク17:30)
サイト
丸井今井 店舗ページ
KANONグループ公式サイト
Instagram @cafe__kanon

※情報は訪問時点(2026年4月)のものです。営業時間・メニュー・季節限定品はお出かけ前に公式サイトやInstagramで最新情報をご確認ください。

百貨店の中というロケーションだけれど、いい意味でゆっくり過ごせるお店でした。次は別のパンケーキを食べたいし、お昼にキーマカレーを食べに来たい。妻と二人で行く土曜の午後の選択肢が、また一つ増えた感じです。

大通エリアのカフェ、もう少し開拓していきたいなと思っています。別の日に大通駅地下のオーロラタウン店のタリーズで一息ついた話もあわせてどうぞ。